ユニバーサルデザインUDに基づく学校内の掲示物や情報提供のありかたについて
ユニバーサルデザインUDに基づく学校内の掲示物や情報提供のありかたについて
掲示物や情報提供をUDにする場合の配慮は、どうあるべきか。
ある勉強会で議論された内容を、自分なりにまとめてみます。
「視覚・言語・認知」など多様な特性をもつ子どもたちに対する情報提供や掲示物のあり方に課題があります。配慮の具体例として、多言語対応、視認性の向上、視覚刺激の調整、イラストの活用、口頭情報の補完などが求められます。
なにか、追加すべき点などあれば、ご指摘願います。
配慮するべき事項について以下、記載します。
- 情報の伝達方法の問題
- 掲示物や注意書きが 日本語のみ で書かれており、多様な読み手への配慮が不十分。
- 英語表記はあるものの、内容が不十分または誤りを含む。
- ひらがなで表記されていないため、読みが未熟な児童(例:1年生)が理解できずに困っている事例がある。
- 視覚障害・色覚特性・知的障害等への配慮不足
- 字が小さい、コントラストが低いことで、視覚障害者にとって読みづらい。
- 色覚異常のある生徒にとって、ピクトグラムなどの識別が難しい。
- 重度の知的障害のある子どもが掲示物などを誤って口に入れてしまう事例もある。
- 文字が読めない子どもがいることへの配慮も欠けている。
- 掲示物の物理的配置の問題
- 掲示物の高さが車椅子ユーザーにとって見えにくい位置にある。
- 掲示物が多すぎて、視覚的刺激に敏感な子どもやADHD傾向のある子どもにとっては集中を妨げる要因となっている。
- 掲示が多すぎて、足を止めてしまい、授業に遅れる子どももいる。
- 内容面での課題
- 掲示物が注意書きばかりでネガティブな印象。
- 図工展や原爆絵画展など、感情に影響を与える内容への配慮が必要(特に全員参加に無理がある場合も)。
- 視覚認知が弱い子にとって、文字だけの掲示は負担になる。写真やイラストの活用が求められる。
- 中学生になると、提出物の案内が口頭のみになることがあり、聞き漏らしなどで情報を得られないケースがある。
- 「道具がある」という掲示があっても、使い方の説明がない。
- 外国籍生徒への配慮
- 言語や文化的背景の異なる子どもへの情報提供や掲示内容の工夫も必要。
など